老人ホームや認知症施設の入所を嫌がる親の説得方法

親御さまが要介護や認知症の状態になると、怪我や病気をきっかけに、ご家族にとって在宅介護の限界がやってくることがあります。ところが有料老人ホームへの入居を検討する際に、最大の障害になるのが、入居者ご本人が嫌がって入所を拒否してしまうこと。

ご家族は親御さまを気持ちよく施設に入居させたいのですが、親御さまの反対を押し切って施設に入れるわけにもいきません。老人ホームに入りたくないと言ってる親御さまを無理に連れていっても、施設での生活がなじまず、退去することにもなりかねませんから、無理強いはできません。

特に親御さまが認知症になっている場合、施設への入所を嫌がる方が少なくありません。

その結果ご家族は在宅介護を続けることになり、親御さまも、ご家族も徐々に疲弊していく・・。そんな悪循環に陥ってしまうのです。

どうすれば老人ホームへの入所を拒否する親御さまを説得できるのでしょうか?

なぜ老人ホームの入居を拒否するのか

なぜ高齢者の皆さんは、老人ホームや介護施設の入所を拒むのでしょう。我々の経験から申し上げると、高齢者が入所を拒否するのは大きく四つの理由があります。

老人ホームに入居する必要性を感じていない

老人ホーム相談員の高橋です。入居の必要性を感じていない高齢者の方は少なくありません

多くの高齢者は、周囲が思うより自分はまだまだ元気で若いと考えています。介護が必要な状況だったとしても、「自分の力で生活できる」「他人の助けは必要ない」と思っています。

そのため介護のために老人ホームに入る必要はない、と考えてしまい、老人ホームの入所を嫌がってしまうのです。

特に認知症を患っている場合、老人ホームを拒否する傾向が強くなります。

自分を除け者にしたいんだと誤解する

親御さまは、自分がのけ者にされていると誤解しているのかもしれません

家族が老人ホームを勧めるのは、住み慣れた我が家から自分を追い出そうとしているからだ、と考える高齢者も少なくありません。邪魔者の自分を追い出して、子供たち家族だけが楽しく暮らしたいのだ、そんな風に誤解してしまうのです。

普段からあまり親子の仲が良くない場合に、こんな風に誤解するケースが多いようですが、こうなってしまったら、説得するのは一苦労。

住んでいる家が親御さまの所有の場合、中には「私を老人ホームにいれて、この家をどうにかしてしまうのではないか」という風に考えてしまう人もいます。

老人ホームのイメージが悪い

老人ホーム相談員の鈴木です。老人ホームのイメージが悪い高齢者の方は少なくありません

老人ホームに良くないイメージを持っている場合も、入居に反対するケースが多いようです。「年寄りばかりの老人ホームになんか入りたくない」「老人ばかりで気が滅入ってしまう」。こんな表現を使う方もいます。

自宅で元気に暮らしている自分のイメージが強くてプライドが高い人は、こういう考えを持ちやすいようです。

自分は他の人とは違う」「自分はまだ動ける」。ご本人はそんな風に思っているので、有料老人ホームの入所を拒否したくなってしまうわけです。

変化を嫌う

親御さまは
変化を嫌がっているのかもしれません

老人ホームに入りたくないというより、生活環境を変えるのが嫌なので、老人ホームに反対する高齢者も少なくありません。

歳を取るとどうしても保守的になって、変化を嫌がります。そのため老人ホームに引越しする、ということにものすごく抵抗を感じてしまうのです。

自分の生活環境が変わること、住み慣れた我が家を移ることが嫌なのです。

この傾向は長年そこにお住まいの方に多いようです。

老人ホームの入居を説得するには

以上、高齢者の方が老人ホームの入居に反対する理由をご理解頂いたところで、続いてその対策について考えていきましょう。以下のようなステップで進めると、比較的、親御さまを説得しやすいと思います。

理由をじっくりと聞く

老人ホーム相談員の高橋です。最初に理由を聞きましょう

まず最初にやらなければいけないのは、ご本人が老人ホームの入居に対してどう思っているかを聞き出すことです。なぜ老人ホームの入居に反対しているのか、その理由を聞き出しましょう。

この段階では、説得するのではなく、先ほどの四つの理由のどれで老人ホームの入所を嫌がっているのか、あるいはそれ以外の理由があるのか、じっくりと聞き出すのです。親御さまの老人ホームへの考え方や、入居に対する不安や気が進まない理由をきちんと聞き出せないと、有効な対策は打てません。

第三者から老人ホームの必要性を話してもらう

老人ホーム相談員の高橋です。第三者の協力は効果的

家族の説得を素直に聞いてくれれば良いのですが、多くの場合、高齢になった親御さまはなかなか素直に子供の話を聞いてくれません

そこでケアマネージャーさん、あるいはかかりつけのお医者さん等の第三者に、老人ホーム入居の必要性を話してもらいましょう。親御さまの身体の状態や、それに対してどのような介護を提供しないとどんなリスクがあるのかを、第三者に話してもらうのです。

第三者の話を聞いても、感情の部分では納得できないかもしれませんが、まずは理性の部分で客観的に「老人ホームに入居する必要性」を理解してもらうことが大切です。

大切に思っているという気持ちを伝える

親御さまを大切に思う気持ちを
きちんと伝えましょう

その上で、親御さまを心配していること、そして大切に思っていることをきちんと伝えましょう。

決して除け者にしたいわけではないこと、邪魔者などと思っていないことを、わかってもらうのです。健康に少しでも長生きして欲しい、そのために一生懸命サポートしたいとお考えのご家族の気持ちを伝えましょう。

伝え方としては、話し合いで伝えてもよいですが、手紙を書くのもおすすめ。面と向かうとなかなか素直な気持ちを伝えにくいことも多いと思いますし、ご本人の反応によっては充分に気持ちを伝えられないかもしれません。その点、手紙なら自分の気持ちを素直に書くことができると思います。

一回の手紙だけでは親御さまの考えは変わらないかもしれませんが、そんな時は何回か日をおいて手紙を書いてみましょう。

それからケアマネージャーさん等の第三者からあなたの気持ちを親御さまに伝えてもらうのも効果的。ケアマネージャーさんから「娘さんも心配してますよ」ということを話してもらうのです。第三者にから言われると、親御さまも比較的素直にあなたの気持ちを理解してくれやすいものです。

自宅から外出することに慣れる

老人ホーム相談員の高橋です。こうしたイベントに参加してみましょう

出不精で環境が変わることに抵抗感持ちやすい高齢者の方は、老人ホームにいきなり入居するのではなく、デイサービス等を利用して、家族以外の人達と過ごす時間を持つようにしましょう。

最初は日中だけ、慣れてきたら施設にお泊まりするとかして、自宅以外の環境で過ごすことに慣れてもらうのです。いきなり老人ホームに引っ越しするのはハードルが高いですから、自宅に住んだまま介護施設を利用することで、外の世界に徐々に慣れていきましょう。

老人ホームに遊びに行く

老人ホーム相談員の北川です。老人ホームを訪問してみましょう

介護施設の利用に慣れてきたら、タイミングを見計らって、老人ホームを訪ねてみましょう。利用を考えている老人ホームで食事や日中のレクリエーションに参加したり、体験入所したりして、有料老人ホームの雰囲気に慣れてもらうのです。

自宅から引越しすることに対する抵抗感を取り除きつつ、老人ホームに対する悪いイメージを取り除いていきましょう。

老人ホームの入居を嫌がる親御さまへの心構え

このように徐々に親御さまの気持ちをほぐして、老人ホームに対する抵抗感を取り除くことがオススメのステップなのですが、最後に親御さまに接する心構えについてお話ししたいと思います。

説得ではなく納得

老人ホーム相談員の鈴木です。親御様に納得していただけるかがポイント

親御さまに老人ホームを勧めるに当たって大切なのが、決して説得しようとしないこと。高齢者の方は、理性で判断するより感情で判断しがち。いくら「〇〇という理由だから、老人ホームに入った方がいい」と説得しても、感情がそれを受け入れないと決して老人ホームに入居しようとは思ってくれません。

論理的に説明して、あなたの考え方や親御さまの状態を理解してもらうだけでなく、情に訴えて、あなたが「親御さまを大切に思っていること」を伝えましょう。

またデイサービス等の施設を利用したり老人ホームに体験入所したりして「不安を取り除く」ことで、親御さまに「納得」してもらいましょう。

あなた」が「説得」するのではなく、「親御さま」に「納得」してもらうことが、ポイントです。

あなたの都合を主張しない

老人ホーム相談員の高橋です。ご家族からのご相談をよくいただきます

親御さまに老人ホームの入居を説明する際に気をつけなければいけないのは、あなたの都合を主張しないことです。

たとえばデイサービスを親御さまに利用してもらう際に、「この日は用事があるから施設に行ってもらってもいいですか」というような理由で話すと、親御さまが傷ついてしまいます。「自分が邪魔者だから、介護施設に行かなければいけない」「自分は家族に迷惑をかけているんだ」。そんな風に取られてしまいます。

少し言い回しを変えて、「私がいない間に不自由な思いをさせると申し訳ないので・・」とか、「本当はお母さんのお世話をその日もしたいんですが、できなくてごめんなさい」とか、親御さまの気持ちを中心にした言い回しにするだけで、受け手の印象が随分とよくなります。

否定しないで寄り添う

老人ホーム相談員の北川です

それから親御さまの言葉を否定しないで、話を頷いて聞いてあげましょう。

デイサービスを利用した際に、たとえば「今日は施設の食事がおいしくなかった」という不満を話してきたとします。その時に、「でも施設の食事なんてそんなものですよ」という風に否定するのは厳禁

そうではなくて「おいしくない食事を食べてくれたんですね。ありがとうございました」とか、「じゃあ施設の人に料理をもう少し工夫できないか、聞いてみますね」とか、親御さまの意見を否定するのではなく、それを受け入れてあげて、親御さまの不満が少しでも和らぐような言い方を心がけましょう。

親御さまと意見を対立させるのではなく、親御さまの横に「寄り添う」感覚が大切です。

相談員の鈴木です。老人ホームでお困りの方に無料の相談サービスを提供しています

以上、我々の経験にもとづいて、親御さまに有料老人ホームを勧める際の留意点についてお話ししてきました。少しでも親御さまの気持ちを和らげ、親御さまが幸せな老人ホームライフを始めるお役に立てれば幸いです。

なお、私どもs-fitケアは介護施設を運営しているのですが、その経験をもとに介護職員がご家族の方向けに相談サービスを提供しています。

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